海外から来るお金の話 / 週1回・月曜の朝

今週、あなたが
確かめること 2つ

2026年10月26日号(第2号) / 小林はるき

海外で起きたことと、日本のあなたが今日確かめることを、1つずつ。

1

投資に誘われたとき、相手が国に登録しているか、確かめたことありますか

海外では 米国で、「週に5〜9.99%」と報告していた投資の会社に、裁判所が2億8,800万ドルを超える支払いを命令

今日やること
  1. SNSや知り合いから投資に誘われたことがあれば、そのメッセージを開いて、相手の会社の名前を確かめてください。
  2. その名前を、金融庁の「金融事業者一括検索」に入れて、出てくるかと、名前の前に注意の印が付いていないかを見ます(印は、金融庁や財務局が警告書を出した無登録の業者に付きます)。

投資に誘われたことが無い人は、今回は読むだけで終わりです。

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海外で起きたこと

10月19日、米国の商品先物の当局(商品先物取引委員会)が、裁判所の命令を知らせました。ある会社とその経営者に、だまされた投資家への返金などで、あわせて2億8,800万ドルを超える支払いを命じるものです。

裁判所の命令によると、この会社は「投資クラブ」を名乗り、暗号資産や外国為替の取引に手軽に参加できるとうたっていました。8か月の間に、数万人から2億6,200万ドルを超えるお金が集まりました。成績は「週に5%から9.99%」と報告していましたが、実際には4,900万ドルを超える損をしていました。裁判所は、この会社を「ポンジ・スキーム」(後から入った人のお金を、前からいる人への支払いに回すしくみ)だったとしています。

裁判所が選んだ管財人は、2026年7月までに、2万8,000人を超える投資家に、9,800万ドルを超えるお金を返しています。当局は、返金を命じても、失ったお金が戻らないことがある、と書いています。

当局は、2022年にこの会社を訴えたときにも、お金を出す前に、相手が当局に登録しているかを確かめるよう、強く呼びかけていました。

日本では

日本では、金融商品取引業は、国(内閣総理大臣)の登録を受けた者でなければ行えない決まりです(金融商品取引法)。

米国と日本は、別の決まりです。特定の業者や投資の良し悪しの話ではありません。

出典(公式のページ 6件)
海外:米 商品先物取引委員会(CFTC)Press Release 9311-26(October 19, 2026)
cftc.gov/PressRoom/PressReleases/9311-26
海外:米 商品先物取引委員会(CFTC)Press Release 8527-22(May 13, 2022)
cftc.gov/PressRoom/PressReleases/8527-22
日本:金融商品取引法 第29条(登録)(e-Gov 法令検索 API・法令番号 323AC0000000025)
laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/323AC0000000025
日本:金融庁「詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!」(令和8年6月24日更新)
fsa.go.jp/ordinary/chuui/attention.html
日本:金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」(一覧は令和8年10月23日更新)
fsa.go.jp/ordinary/chuui/mutouroku.html
日本:金融庁「金融事業者一括検索」
search.fsa.go.jp/
2

決済アプリでもめたとき、どこに相談するか、知っていますか

海外では シンガポールで、決済の会社に、裁判の外で争いを解決する機関への加入を求める案

今日やること
  1. 使っている決済アプリの、利用規約か「ヘルプ」を開いてください。
  2. 苦情や相談の連絡先が書かれているところを探し、見つかったら、話し合いで解決しないときの方法も書かれているかを見ます。

決済アプリを使っていない人は、今回は読むだけで終わりです。

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海外で起きたこと

10月16日、シンガポールの金融当局(シンガポール金融管理局)が、ある案について意見を集め始めました。決済の会社に、金融の争いごとを裁判の外で解決する機関(金融業紛争解決センター)への加入を求める案です。締め切りは11月30日です。

シンガポールでは、銀行や保険会社などは、この機関に入る決まりです。決済の会社は、2020年に決済の法律が始まったとき、新しい決まりに移る間として、加入を求められませんでした。

ただし、フィッシング詐欺への対応の決まりができてから、電子マネーのウォレット(スマホの財布)の会社は、加入を求められています。その後2026年6月30日までに、この機関には、ウォレットの会社への申し立てが416件あり、141件を扱いました。終わったもののうち99%は、話し合い(調停)の段階で終わり、裁定まで進んだのは1%でした。

案では、両替だけをする会社は対象から外します。費用や始める時期は、2027年にかけて業界と話し合うとしています。

日本では

日本では、送金などを扱う決済の会社(資金移動業者)について、資金決済法が、争いごとの解決のしかたを決めています。

シンガポールの話は、まだ案の段階です。シンガポールと日本は、別の決まりです。

出典(公式のページ 7件)
海外:シンガポール金融管理局(MAS)「Consultation on Expanding FIDReC Membership to Payment Service Providers」(P017-2026・Published Date: 16 October 2026)
mas.gov.sg/publications/consultations/2026/consultation-on-expanding-f
海外:シンガポール金融管理局(MAS)Consultation Paper P017-2026(PDF・October 2026)
mas.gov.sg/-/media/mas-media-library/publications/consultations/pd/202
日本:資金決済に関する法律 第51条の4(指定資金移動業務紛争解決機関との契約締結義務等)(e-Gov 法令検索 API・法令番号 421AC0000000059)
laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/421AC0000000059
日本:金融庁「指定紛争解決機関一覧」
fsa.go.jp/policy/adr/shiteifunson/index.html
日本:金融庁「指定紛争解決機関がない業態について」
fsa.go.jp/policy/adr/shiteifunson/kikannashi.html
日本:資金移動業者に関する内閣府令 第29条(利用者に対する情報の提供)(e-Gov 法令検索 API・法令番号 422M60000002004)
laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/422M60000002004
日本:金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」
fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html

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